もうX線フィルムには戻れないです。コピー機より簡単
ImageQuant™ LAS 500お客さまの声
東京医科歯科大学難治疾患研究所分子遺伝学分野
中西 啓 様
高岡 美帆 様
学生をはじめとする研究室の皆さまに、”簡単”で”便利”なウェスタンブロッティングの検出システムとしてご愛用いただいているImageQuant™ LAS 500について、導入の経緯や使用感を伺いました。マニュアルを見ている人は誰もおらず、新入生も一度数分の取説を聞いただけで、次からは一人で使うほど簡単とおっしゃっていただきました。
コピー機よりも簡単なんじゃないでしょうか
開口一番におっしゃっていただいたのはImageQuant™ LAS 500の操作性の高さでした。
「コピー機はいろいろなボタンがあって、一つ一つの機能を使いこなすのが大変ですが、ImageQuant™ LAS 500は操作するボタンの数も少なく、とてもシンプルな作りになっています。スタートのボタンを押すだけの簡単操作で画像が得られます。なので、マニュアルを見ている人は誰もいません。誰でも使いこなせると思います。
また、機器の電源を入れるだけで数分後にはReadyの状態になります。現像液の廃棄や、装置の清掃の必要もありません。X線フィルム現像機の半分以下の労力と時間でウェスタンブロッティングの画像が入手できていると思います。」
さらに、ImageQuant™ LAS 500の利点として、露出時間を決めるのに経験値が必要ないという点も挙げていただきました。
「フィルムへの露出時間はサンプルを扱ってきた長年の知識の蓄積で、あたりをつけます。そのため、新しく入ってきた学生にはつきっきりで、つど何分露出するよう指示をしていました。ところがImageQuant™ LAS 500は、露出に必要な時間を自動で計算してくれます。その時間で、大体のサンプルは検出できますし、検出できずに困った時だけ助けるという体制をとっています。そのため、学生もほとんどひとりで実験を進められるのです。」
もうX線フィルムには戻れません
「研究対象のBRCA2は、分子量が大きく検出が難しいタンパク質です。研究を進める上でこのBRCA2と結合する新規分子を探索することも多いのですが、BRCA2の優れた抗体が現存していないため、結合相手のタンパク質を検出する際にはウェスタンブロッティングのシグナルがとても微量になります。
感度については、一般的にCCDカメラよりもX線フィルムの方が優れていると言われています。そのため、ImageQuant™ LAS 500導入後も、バンドがちゃんと検出できるかという不安が払拭しきれず、X線フィルムでの検出と併用していました。
しかし、数か月後にはその必要がないという結論に至りました。ImageQuant™ LAS 500で十分なデータが得られますし(図1)、数か月の併用期間に、オートで見積もった露出時間で検出が微妙なバンドについては、マニュアルで長時間露光させるよう設定することで十分フィルムレベルまで検出させたうえでシグナルを確認できることがわかったためです。今は、ImageQuant™ LAS 500で取ったデータのみで運用しています。X線フィルムは使用していません。」
図1 ImageQuant™ LAS 500とX線フィルムのデータ比較
オートであたりをつけて、さらにセミオートで目的バンドをきれいに撮影
最後にImageQuant™ LAS 500の使用方法についてTipsをいただきました。
「今年登場した新機能のセミオート(注)を追加したのですが、X線フィルムでも長時間露光しないと検出が難しいようなサンプルを扱っているので、オートの露光ではバンドが薄すぎることがあります。そのため、まずオートで1度検出し、マーカーの位置情報から目的のバンドの位置を目視で確認し、その周辺をマークします。あとは、ImageQuant™ LAS 500のセミオート機能が、その周辺のバンドに最適な条件で撮影してくれます。セミオートで撮った画像で十分ですし、露出時間を変えて撮り直ししたいと思ったこともほとんどないです。」
中西様、高岡様をはじめとする研究室の皆さまにご活用いただいている様子が伝わってくるインタビューでした。貴重なお話をありがとうございました。
注:2015年1月よりImageQuant™ LAS 500に新しくセミオート機能とインクリメント機能が追加されました。2015年1月16日までに弊社出荷済みのImageQuant™ LAS 500をお持ちの方も、ご希望に応じて新機能追加が可能です(有償)。詳細はお問合せください。
※お客さまの使用経験に基づく記載です。
■東京医科歯科大学難治疾患研究所分子遺伝学分野のHPです。
http://www.tmd.ac.jp/mri/mgen/index_j.html