バイオダイレクトメール vol.51 細胞夜話
<第14回:系の構築に50年 - 昆虫の安定培養>
農作物や樹木の害虫駆除という目的があったためか、昆虫細胞培養の歴史は長く、動物細胞の培養が始まって間もない頃に最初の試みが行われています。しかし、安定した長期培養ができるようになるまでに実に50年もの年月を要したのでした。その時期になされた重要な研究の多くで、ガの細胞が用いられていました。
動物細胞の培養のはじまり
19世紀の後半から、多細胞生物の個体から切り取った組織を試験管内で維持しようという試みが行われていました。1907年、ハリソンがついにカエルの神経細胞の培養に成功し、その当時問題になっていた神経線維は神経細胞それ自身に由来するのか細胞の周辺で形成されるのかという議論に決着を付けました。この実験ではカエルの神経細胞の培養にカエルのリンパ液を使用していました。
昆虫細胞培養の黎明期
昆虫細胞の培養は、それから10年もたたないうちに行われました。
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