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Location:Home実験手法別製品・技術情報2D DIGE(蛍光標識二次元発現差異解析)

DIGE道場看板

カロリ鈴木の技解説

【払い腰】
柔の道にて、投技の基本として、いち早く習得するのがこの技です。
腰を支点に相手を投げる技であり、片足支持の軸足強さ、体幹部の強化を要する技です。
足腰の強さは、どの格闘技、スポーツでも基本であり、足腰の’粘り’が出てくれば、高いレベルの技の習得も容易になります。
DIGEの正しいプロトコールの習得もまさに、体幹部の強化(成功への近道)と同意であることを、近藤は、払腰にて表現しています。

はじめに

プロテオーム研究の最先端の研究成果が発表されるHUPO(国際ヒトプロテオーム会議)では、近年、オンラインLC-MS法が主流な報告であった。しかし、2007年韓国で開催されたHUPOでのポスターセッションでは、約25%が二次元電気泳動法でのタンパク質分離を採用しており、その中の20%は、蛍光ディファレンスゲル二次元電気泳動法(2D-DIGE)とMSを組み合せた2D-DIGE/MS法が活用されていた。オンラインLC-MS法の報告は全体の37%であった。

この傾向からもわかるように、プロテオーム研究には、これらの2つの手法をはじめとしたさまざまな分析技術を組み合せることが必須であるという認識が高まっている。

新連載「DIGE道場」では、2D-DIGE/MS法で世界的にもトップを独走する国立がんセンター 近藤格先生から、2D-DIGE/MS法を誰にでも確実にプロテオミクス技術の一つとして取り入れることができるよう、全11回(予定)にわたってそのノウハウの詳細を公開いただき、読者研究者のプロテオーム研究がより戦略的な発展を遂げることを期待するものである。

DIGE 道場 第1回
プロローグ:連載「DIGE 道場をはじめるにあたって」

筆者のラボ(国立がんセンター プロテオーム・バイオインフォマティクス・プロジェクト)では、過去7年間に10,000枚前後の2D-DIGEゲルを泳動した。研究テーマは「がんのプロテオーム解析」である。培養細胞から始まり各種の腫瘍・正常組織、血清・血漿などを解析対象としつつ、レーザーマイクロダイセクションのアプリケーション開発、液体クロマトグラフィーを用いたサンプル調製、大型の泳動装置や大型スポットピッカーの開発、画像解析・数値解析ソフトの作成、臨床データと2D-DIGEのデータを統合するためのアルゴリズムの工夫などを行った。

開発の成果は筆者の研究の技術基盤となり、毎日フル稼働でデータを産出している。過去7年間に14名の若手臨床医に2D-DIGE法を指導し、タンパク質抽出、電気泳動、統計解析、質量分析など一連の流れを例外なく全員に完全にマスターさせた。技術開発は継続しているが、得られた研究成果を民間企業の方と共同で実用化すること、プロテオーム解析の結果をデータベース化して公共の財産とすることが目下の優先課題である。

のっけから自慢めくことを書いてしまって申し訳ないが、このようなことを敢えて書くには理由がある。二次元電気泳動には多くの「迷信」がある。「迷信」の最たるものは、「二次元電気泳動には「名人芸」や「熟練」が必要である」というものである。正しいプロトコールときちんとしたトレーニングプログラムさえあれば、二次元電気泳動は誰でもできるようになる。2D-DIGE法も同様である。本連載「DIGE道場」でご紹介する内容は筆者の経験に基づくもので、その有用性をラボの構成員が認識していること、作成されたプロトコールは筆者のラボで稼働していることを理解していただくために、あえてこれまでの経緯と現状を書いてみた次第である。

実際、筆者のラボで主戦力になっているのは若手臨床医である。彼(彼女)らは、一度も実験の経験がなかった者たちであるが、全員が例外なく2D-DIGE法とその周辺技術をきわめて短期間に完全に習得している。正しいプロトコールを学び適切にトレーニングしさえすれば、誰でも2D-DIGE法を習得できると筆者が考える所以である。それでは、

「2D-DIGE のプロトコールとトレーニングにおいて、何がポイントであるか」

ということをこれから1年間の連載「DIGE道場」で基本的な考え方と共に明らかにしていきたい。

我が「DIGE道場」では、2D-DIGE法はプロテオーム解析のツールとして有用であること、一部のプロテオーム研究者だけの限られたツールではなく誰にでも使いこなせる技術であることを伝道していくことを目的としている。

2D-DIGE法は二次元電気泳動法の発展系である。したがって、二次元電気泳動法が内在する技術的可能性を2D-DIGE法ももっている。それはどのようなものかを理解する。さらに、従来の二次元電気泳動法では実施できず2D-DIGE法によって初めて可能になった実験とはどのようなものかも合わせて理解する。

可能性と同時に、2D-DIGE法は二次元電気泳動法の技術的に難しい点も潜在的にもっている。2D-DIGE法の実験の流れに沿って二次元電気泳動法で障害となりうる技術的な要素を取り上げ、解決のポイントを提示することで誰でも一発で2D-DIGEをきめることができるようにする。

本連載にあたり、読者(入門者)の皆さまには、連載内容についての率直なご感想や、二次元電気泳動法、2D-DIGE法について疑問に感じていることを、どんどんお寄せいただきたい。皆さまからいただいた個々の質問には、筆者かCytiva社のスタッフが回答する予定である。また、興味深いトピックについては、本連載の中でも触れていきたいと考えている。皆さまからのご意見をお待ちしている。これから1年間、お付き合いを賜りたい。

Dr. 近藤のコラム 「2D-DIGE の熱い心」

→コラム第1回 基礎から臨床への橋渡し

近藤 格

【今月のDIGE(大事)なポイント】

2D-DIGE は誰にでもできる。正しいプロトコールで適切なトレーニングを受ければ。


●DIGE道場

近藤 格 先生の研究室 Webサイト

2D-DIGE に関する基礎情報はこちらから

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