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ウェスタンブロッティング こんなときどうする?
~シグナルが弱い~

ウェスタン テクニカル担当者
回答:ウェスタンブロッティング担当

皆さん、こんにちは。突然ですが、ウェスタンブロッティングのバンドが薄くて困ったという経験はございませんか?バンドがはっきり見えていたほうが見栄えもよく、データの信頼性も高くなります。そこで今回はバンドをよりはっきり見せるためのポイントをご紹介します。

バンドが薄いゲル画像
図 バンドが薄いゲル画像例

薄いバンドが得られた場合にすぐに試せるのが露光時間を長くすることです。露光時間を長くすることで、バンドが濃くなり、症状が改善することがあります。

それでもバンドが薄い場合は何が原因なのか、各ステップごとに調べていきます。

 

  原因 解決策
サンプル調製
電気泳動
  • 目的タンパク質の量が少ない
  • 抗原性の低下
サンプル添加量を増やす
ゲルやメンブレンを染色して目的タンパク質の量を確認し、検出に充分な量 の目的タンパク質が含まれるようサンプル添加量を調整します。
参照 ゲルの染色
参照 メンブレンの染色
抗体反応性の確認
SDS 還元処理などにより、サンプルの抗原性が低下していないかドットブロットで確認します。
ブロッティング
  • 目的タンパク質の転写効率が低い
有色マーカーで転写状態を確認する
ECL DualVue™ Western Blotting Markersや、Rainbow™ Molecular Weight Markers などの有色マーカーを一緒に泳動することで転写状態を目視で確認できます。このとき、目的のタンパク質とほぼ同じ分子量のマーカーのバンドの転写の有無を確認します。

参照 電気泳動用マーカーの選び方

<転写効率が低いときのチェックポイント>
・PVDF メンブレンの親水化
・転写バッファーのメタノール濃度、SDS 濃度を検討
抗体反応
  • 抗体濃度が低い/抗体の力価が低下している
  • 抗体にアジ化ナトリウムが含まれている
抗体濃度の至適化
検出に適した抗体濃度をドットブロッ ト法で検討します。
抗体にアジ化ナトリウムが含まれている
アジ化ナトリウムはHRP の活性を阻害します。アジ化ナトリウムが入ってい ない抗体を用いるか、影響しないアジ化ナトリウム濃度まで抗体を希釈しま す。
検出
  • 検出試薬の劣化
  • 検出時間が短すぎる
検出試薬の活性確認
ブルーライトテストおよびHRP 標識二次抗体のドットブロッ トにより検出薬の活性を確認します。
露光時間を長くする
化学発光の場合は露光時間を長くします。

 

参考になりましたでしょうか。ぜひお試しください。

 

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