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HPLC:使いたいときに使うためのTips
HPLCシステムによくあるトラブルを予防し、より効率的な分析へ

高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、化学分析を行っているラボで広く利用されています。HPLCシステムが正常に機能していることに普段から気をつけて、機器の故障などによるダウンタイムを最小限に抑え、「使いたいときに、予定通り使用できる」実験環境を整えましょう。

HPLCのトラブル =「目に見えるサイン」にいち早く気づくことができれば、隠れている問題を特定し、最善の解決策を講じるなど早急に手を打つことができます。またHPLCを利用するうえで、カラムの寿命を最大限に延ばすことは、分析におけるデータの品質、コスト削減および機器のダウンタイム短縮に役立ちます。

もちろん、ラボ/研究室/実験室には全体的な効率に影響を与える可能性のある領域や工程がたくさんありますが、「ろ過」は、効率性の観点でみるとメリットが得られる分析の重要なステップです。それぞれのアプリケーションに適した「ろ紙」があるので、ろ紙を別のグレードに切り替えてみることで、分析がより簡単にできたり、より早くできたりし、さらに一貫性のある実験結果を得られる可能性につながります。

ここではろ過の基本に立ち返り、あなたのアプリケーションに適したろ紙を選び、HPLCシステムによくあるトラブルを予防する方法についてみていきましょう。

HPLCシステムに発生するトラブル

HPLCシステムは、インジェクター、流路、ポンプ、カラム、検出器ユニットなど、複数のコンポーネントで構成されています。移動相(バッファーなど)をポンプによって加圧して、インジェクターからサンプル溶液を移動相の流れにのせて固定相(カラム)へ送ります。サンプルと移動相の両方はカラムを通過する際に分析物質が分離され、検出器へ送られ測定されます。

このパス(流路)の任意の時点で発生するトラブルは、分析の成功やカラムの品質と寿命に影響を与える可能性があります。

HPLCに起きる大きなトラブルを予防する、日々のちょっとした「メンテナンス」

「粒子による汚染」は、HPLCシステムに影響を与えてしまうよく起こりうる問題です。たとえば、「背圧の上昇」は粒子汚染によってシステムの一部が詰まっている明らかなサインです。移動相やサンプルをろ過することは、システム内への粒子の混入を防ぐのに役立つので、詰まりを軽減したり、カラムなどのシステム部品の交換の必要性を少なくしたりすることができます。

高い信頼性と一貫性、再現性ある分析がラボ/研究室/実験室では求められます。ろ紙の選択は、ラボ/研究室/実験室の効率性に影響を与える可能性のある要素の1つです。

粒子によるシステム汚染への対応策として、移動相は0.45 μm孔径のフィルターでろ過しておくと、システムに入る粒子を減少させることができます。サンプルは、シリンジフィルターまたはフィルター一体型バイアルを使用してろ過することで、簡単に粒子を除去することが可能です。

濃度が高いサンプルや粒子を多く含むサンプルを取り扱う場合には、プレフィルターが付いたものまたは多層シリンジフィルター(GD/Xシリンジフィルターシリーズなど)が有効な選択肢となります。詳しくご相談されたい方はバイオダイレクトラインまでご連絡ください。

原因となる3つの汚染

「粒子による汚染」

粒子は、サンプルまたは移動相を介してHPLCシステムに到達します。これらの物理的汚染物質は、環境からの粉塵または沈殿したタンパク質や未溶解の緩衝液成分などの固体である可能性があります。

時間の経過に伴う物理的汚染の結果は2つあります。

  • 1つ目は、システムの詰まりです。ほとんどの場合、HPLCカラムフリットまたはカラム自体が詰まっています。
  • 2つ目は、傷を含むシステムコンポーネントの摩耗により、粒子による汚染をさらに増加させます。

背圧の上昇は、システムの一部が妨害されていることを示す明確な指標となります。ポンプは、閉塞にもかかわらず、設定された正確な流量を維持しようとしますが、ダメージを防ぐために、最終的に機器をシャットダウンさせる場合があります。

カラムまたはフリットの詰まりも、カラムへ注入されたサンプルの均一性に影響を与えます。これらの影響はクロマトグラムから見ることができ、「HPLCトラブルシューティングガイド_II」で詳細に説明しています。

粒子汚染によるダメージを受ける可能性のあるシステムコンポーネントには、インジェクターバルブ、ポンプコンポーネント、コネクター、シール、送液ポンプが含まれます。場所によっては、背圧の上昇、液漏れ、または不均一な流速としてダメージを受けていることがわかる場合があります。

粒子によるダメージは、測定結果の正確性に影響を与えることに加えて、追加のサービス/メンテナンスとカラム交換を必要とする場合があります。これらの遅延とシステムのダウンタイムにより、結果的にラボの効率を低下させます。

「化学物質による汚染」

HPLCシステムの物理的汚染は時間の経過とともに蓄積してシステムにダメージを引き起こし、最終的にカラムと部品を交換する必要が生じる可能性があります。ただし、化学物質による汚染はより直接的な影響を及ぼします。

一部の化学物質は、カラムに不可逆的に結合し、背圧の上昇を引き起こす可能性があります。また、カラム樹脂の可溶化をもたらし、分析物質の分離とデータ品質に影響を与える可能性があります。どちらの場合も、カラムを交換する必要があり、追加のコストと機器のダウンタイムが発生します。

汚染の原因にもよりますが、HPLCシステムとそのコンポーネントの物理的なダメージは、ユーザーにとってもう1つの懸念事項です。このダメージは、機器のダウンタイム、および交換とサービスのコスト増加にも関連しています。

「溶存ガス」

溶存ガスはサンプルと移動相の両方に存在している可能性がありますが、一般に移動相のガスはHPLCシステムで多くの問題を引き起こします。

溶存ガスが検出器に到達すると、溶液から出てくるときに気泡が形成され、圧力の低下として現れます。クロマトグラムから気泡からの干渉を確認できます。「HPLCトラブルシューティングガイド_II」でこれらの影響について詳しく説明しています。

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