PD-10カラムは、0.15％ Kathon™（防腐剤）入りの水溶液で膨潤されたSephadex™ G-25（Medium）が約8.3 ml 充填されたディスポーザブルカラムです。このカラムではゲルろ過法の原理にもとづいて、2.5 ml までのサンプルをわずか数分間で分子量5,000以上の物質と1,000以下の低分子物質とに分離します。
PD-10 Spin Adapterを使用することで、遠心分離操作にも対応できます。

優れた脱塩効率
PD-10カラムを使用すると、2.5 ml のサンプルに対して回収率70-90％、塩の混入率2％ 以下で、希釈率はわずか1.4倍です。より少ないサンプル容量でも同程度の回収率と精製度が得られます。
PD-10カラムと従来の透析法を比較すると、透析法では、こぼしたり、液もれあるいは透析膜への吸着によるサンプルの損失という問題のほかに、日数がかかり、バッファーも大量に必要となります。これに対しPD-10カラムでの脱塩は、信頼性が高く、迅速で、コストパフォーマンスがよく、さらに回収率に優れています。

便利さ
Sephadex™ゲルがポリプロピレン製のシリンジ状カラムに充填されており、ゲルの上下にはポアサイズ20～85 μm のポリエチレン製フリット（フィルター）がセットされています。このフリットは自然落下でバッファーを流しているときにゲルが乾燥することを防ぐ役目もしています。溶出を止めるキャップも添付されています。

使い方は簡単
・上下のキャップを取り、カラムチップの先端を切り取る。
・目的の組成バッファー約25 ml でカラムを平衡化する。
・2.5 ml までのサンプルをカラムに添加する。

注）Kathon™は、Rohm and Haas Companyの登録商標です。
注）遠心分離で使用する場合は、担体上部用のトップフィルターを取り外してから遠心操作してください。

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